ファンの皆様へ 3月11日に発生した東北・関東大震災に関し、セントラル・リーグ6球団は、観客、選手の安全確保を最優先しながら、開幕に向けて準備を進めて参りました。今季はすべて復興を後押しする支援試合とすることを既に決めていますが、この度、文部科学省の節電協力要請を受け、今季の試合開催を次のように変更し、協力していくことで一致いたしました。選手の真剣なプレーをお見せしながら復興を全力で支援したいという気持ちには変わりはありません。例年とは大きく異なるプロ野球になることでしょう。しかし、節電に配慮した試合開催にどうか、ご理解いただきますようお願いいたします。 1、セントラル・リーグの開幕は延期して、3月29日開催といたします。 2、開幕後4月3日までは、東京・東北電力管内のナイトゲームを取りやめ、デーゲームといたします。 3、4月5日から東京・東北電力管内のナイトゲームは「減灯ナイター」とし、大規模節電策を講じます。その他の球場においても節電対策を推進します。 4、節電策の一つとして、今季のレギュラーシーズンについて延長戦は行わず、9回で打ちきりといたします。 5、東京・東北電力管内では、夏場の試合開催にあたって、可能な限り、デーゲームとすることを検討します。 6、被災地対策、観客の皆様、選手、球場の安全確保や節電問題等に対処するため、震災対策会議を設置し、選手たちと連携してこの難局を乗り越えて参ります。 2011年3月19日 セントラル野球連盟
セ・リーグ3月25日開幕決定についての見解 平成23年3月18日 日本プロ野球選手会 会長 新井貴浩 昨日、NPBがセ・リーグの3月25日開幕を決定したことにつきまして、本日、12 球団選手会の意見集約を行いました。 その結果として、選手会の総意としてあらためて、3月25日のセ・リーグ開幕を延期 すべきであることを要望いたします。 理由は、今回の未曾有の災害が未だ被害状況全容の把握段階にあることだけでなく、福 島県の原子力発電所の災害が進行中であること、特に、東日本で国民的な節電運動が行わ れている電力事情であるこの時期に一部の球場では5000世帯にあたる電力を消費する というナイター試合を開幕することに大きな疑問を感じるからです。 選手会の要望としては、第一には開幕の延期ですが、上記の理由に鑑み、仮に開幕を強 行する場合についても、最低限ナイターの実施については再考し、電力事情や安全面も配 慮するデーゲームでの開催等の方法を検討するべきであると考えています。 なお、万一、要望が理解されない場合について、選手たちの間では、開幕する試合に協 力するべきでないという意見が多数聞かれました。そのような意味で、上記の要望が全く 聞き入れられないという場合には、開幕に協力するかどうかについて、選手会としての意 思決定をするための議論を進めなければならないことにもなりかねません。 選手会としては、本来であればNPBとともに一致団結し、いまプロ野球が何をすべき かを共有して、社会に貢献しなければならないこの時期に、要らぬ対立をしたいとは全く 思っておりません。選手会も、一日も早く、被災者や社会を勇気づけるために試合をした いという気持ちは同じです。そのような意味で、NPBにおいても、上記のような点を再 考いただけると信じたいと思っております。 開幕発表後は、選手だけでなく、ファンや各省庁から懸念の声も寄せられています。N PBにはこの状況を踏まえた英断をぜひ期待したいと思います。